Sunday 29 March 2015

Made in Dagenham


Adelphi Theatreにて4月11日まで公演中のミュージカル「Made in Dagenham」を見に行ってきました。
始まった当初から行きたいと思っていて、気づいたらもうすぐ閉演!ということで急遽チケットをとりました。

音楽を担当したのはJames BondシリーズやHot Fuzzの作曲でおなじみのDavid Arnold氏。

このミュージカルは実話に基づいたお話で、2010年には同タイトルの映画も公開されています。

Dagenhamというのはロンドンの東にあるエリアで、このDagenhamにはアメリカ車のFordの巨大な工場があります。
物語は1968年にこのFord Dagenhamでミシンで型紙もなしに車のシートを作るという仕事をしていた女性達が、"unskilled worker"とされたことが発端で、男女平等の賃金を求めてストライクが行われ、この動きがイギリス国内で広まり1970年にはついに女性が男性と同等の給与を付与されなければならないと言うEqual Pay Act 1970「同一賃金方」が定まることになったというお話。

私は映画を観たときにも泣いてしまったぐらい、歴史が変わる瞬間に意思を貫いて行動を起こした女性達の強さに本当に感動するお話。
女性達が心のどこかではおかしいと思っていたこの男女不平等な給与体制も、誰もおかしいことだと言って行動しなかった時代、未来の子供達のため、自分の家族のためにという願いに突き動かされて行動を起こした女性達がいたということに、今その未来を生きている私達は感謝しないとなと思った次第。

ミュージカルとしては、どちらかというと歌が多くてダンスというものは少ないのですが、普通の話しているシーンは本当に普通のイギリス人の会話を思わせる庶民的な内容です。

途中、色んな立場の人が思い悩むシーンがあるのですが、映画とは違ってそれぞれ違う立場にある人たちが葛藤するシーンが、ステージ上の長机一つの上で表現されていて、役者さんたちの演技力と演出がすごいと思いました。

このDagenhamエリアをご存知の方にはあの辺りの地名が出てきたり、A13というあの辺りを通るロンドンと東ロンドンやエセックスをつなぐ道路の名前が出てきたり、何よりあのエリアの人たちの訛りの英語で歌まで歌ってしまうので、とってもイギリスらしいミュージカルです。

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